2022年6月12日日曜日

適切なコロナの感染対策は何なのか?




このグラフは第1波以来の日本の死亡者の日毎の実数です。第1、第2波での死亡者がいかに少なかったかがわかります。オミクロンが現れた時、この変異ウイルスは弱毒化していると巷では言われていました。ところが第6波の死亡者が飛び抜けて一番多かったのです。昨年の秋にはワクチン接種の2回の接種が全人口の80%ほど終わっていたのにこれだけの死亡者が出たのはオムクロンは3回接種しないと抗体レベルが上がらないからでしょう。



このグラフは、昨年の1月からの人口あたりの感染者数のニュージーランドと台湾と日本のデータです。ニュージーランドと台湾はコロナ対策の優等生と言われていました。島国であるため、厳しい入国制限でこれまで感染を完全に抑えてきたはずです。ところが、対策を緩めた結果がこれです。

人口あたりの感染者数の累積曲線です。ニュージーランドと台湾の人口比感染数が日本を上回っています。韓国も6月から急激に増えました。欧州では、フランス、英国、ドイツ、スウェーデンの順番です。厳重な感染対策を行わずに集団免疫を目指しているとマスコミ上で批判されたスウェーデンの死亡者累計はそれほど多くありません。ロックダウンをした英国と比べても少ないです。

このようなデータを見ると、感染対策がいかに難しいかがわかります。国によって様々な条件が異なります。ある国で有効だった対策が他の国でも有効とはかぎりません。スウェーデンでは初めからマスクをほとんどしていませんでした。 人口密度によって人の接触の頻度が異なると予想されますが、スウェーデンの人口密度は日本の1/19ほどですから、マクスの効果は限定的かもしれません。

さて、これからどうなるのでしょうか?

 

まず必要なのは、何が有効な感染対策であるかをはっきりさせることです。過剰な怖れが引き金になって多くの意味がない対策が取られてきました。

例えば、感染拡大時にも大学の対面授業を行うにはどのような対策が必要かが考えられていたでしょうか。

先に紹介した、米国の大学のキャンパスの各所で空気をサンプリングしてウイルスの量を調べた研究、学内でのすべての感染者のウイルスの遺伝子配列を調べて、誰から誰に感染していたのかを調べた研究などは有効な感染対策を考える上で参考になるでしょう。

希望は、感染の予防効果があるワクチン、どのような変異ウイルスにも効果があるワクチンが開発されることです。来年に接種できることを期待したいです。

不安材料は後遺症です。後遺症はしばらく経過しないと実態がわかりません。

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