2017年6月2日金曜日

パリ郊外にて

朝起きたら窓辺にChablisが来ていた
5月12日 最後の訪問地はパリ。だが観光は予定していなかった。MPさんの実家に泊めてもらって、パリ郊外の雰囲気と日常の生活を体験することが目的だった。それにパリのホテルの価格は高騰しているので街中のホテルに泊まるのは躊躇していた。

MPさんの実家はパリの高速郊外鉄道RER A線の終点近くで、広い土地に古い一軒家が立ち並ぶ住宅地にある。セーヌ川の上流で、昔ルノアール、セザンヌなどが描いた景色がそのままある。実家から歩いて10分もすればそんな風景の川沿いの道に出る。そこをジョキングしたり散歩しているのは近所に住んでいる人である。

金曜日の夜遅くに着いて、ナタリーが準備してくれていた魚の料理の夕食を頂く。翌土曜日の朝はマルシェで買い物をして、セーヌ川沿いのレストランで優雅な昼食をいただいた。贅沢な時間だった。午後遅く私たち二人は、A線の終点のサンジェルマン・アン・レー Saint-Germain‐en-Layeに出かけた。音楽旅行の最後としてドビッシーの生家に行くためである。お城の向こうからパリ市内を眺めてから、街通りを散策した。

夕食はナタリーが準備してくれていて、JBも帰ってきて一緒に頂いて夜遅くまでいろんな話ができた。JBの仕事のこととか、日本での生活とかいろいろと話が聞けた。日本で食べたもので一番美味しかったのを尋ねたら、ナタリーは牡蠣小屋の牡蠣、JBは長崎で食べたおしるこだった。JBはMPの教育で和食が好きになったと言っていた。

ぼくたちフランス語の本読めます




日曜日の朝はゆっくり支度をして、ナタリーが作ってくれたキッシュでランチ。空港に向かった。チェックインで時間を要し、搭乗口に行くとしばらくしてアナウンスがあって機内に入った。長かった欧州音楽旅行の終わりだった。いろいろトラブルもあったけど、助け合って乗り越えることで良い思い出になって、楽しく充実した日々を過ごすことができ、欧州のいろんな歴史上の問題も考えることができた。

ウィーンでの芸術鑑賞

5月10日 初オーストリア。プラハから着いたウィーン中央駅は新しく洗練された感じだった。ホテルは地下鉄で一駅ですぐに見つかった。部屋はグレードアップしてくれたようで、キッチン付きのリビングとベッドルームが別にあった。初日は有名な音楽ホールを外から見学した。教会でコンサートチケットが売っていたので購入。コンサートの時間まで散策して戻ろうとしたら道に迷う。いろんな人に尋ねてコンサート開始直前に入場。

2日目は朝からブルノに出かけた。夕方に戻ってから美術史美術館へ。建物の豪華さにも圧倒される。圧倒的なコレクション。ブリューゲルの作品が12点もある。ハプスブルク家が収集したのが中心だ。幸いその日は夜8時まで開館していた。


フェルメールをまた1作、見ることができた 「絵画芸術」


ブリューゲルの間


ルカ・ジョルダーノ「大天使ミカエルと叛逆天使たち」
大天使ミカエルはカトリックでは有名な戦う天使である。反逆した天使を踏みつけているが、踏みつけられているのは新教の宗教改革者たちであり、この絵の意図は反宗教改革であると音声ガイドは説明していた。

最後の日は午前中にシェーンブルン宮殿へ。ウィーンでもっとも観光客が集まる場所ですごい人だった。わたしたちは一番短いツアーのチケットにしたがそれでも2千円ほどして国家収入が潤うだろうと思った。ウィーンの印象はハプスブルク家の絶大な権力の残像だった。

ウィーンからパリはスペインのLCCを予約しておいた。格安航空らしくチェックインの場所は離れていてさらに最初は一人分の搭乗券しかくれなかった。余裕を持って来たのでカフェでお茶(ビール)をする余裕があった。搭乗口に行って、出発が2時間ほど遅れるのをメールの通知で知る。仕方なくカフェテリア方式の店で夕食を取る。