2012年3月14日水曜日

悲しみと怒り

3.11の慰霊の式典で読まれた岩手、宮城、福島の遺族代表の言葉は悲痛だった。そのような悲しみが、亡くなられた2万人あまりの人、ひとりひとりにあって、数十万人をこえる人の涙になっているのだろう。

石巻の私の親戚の人も、車で逃げていたら助からなかったはずだが、心配になって会社に戻ったため、窓からとなりの工場の屋根によじ登ることができたので、そして、そこまでは水が来なかったので生き延びた。生き延びた人もそのような偶然に翻弄されて不思議にも助かったのである。

九州の地にいると東北の出来事が遠くのことに思えてしまう。想像力でもってしか共感できない。この1年の間、科学と社会について、原発と放射能について考えてきた。なかでもやっかいな放射能の問題は数値では片付かない心理的で政治的な問題であると思う。今はこれらについて書く時間がない。