2010年12月8日水曜日

ソーラーパネルを持つスズメバチ

まさかスズメバチが太陽光をエネルギーにかえて利用しているとは誰も予想してなかったしょう。変温動物の昆虫にとって熱は危険で避けるものだと私も思っていました。ところが、このスズメバチは腹部に黄色のストライプがあり、そこにソーラーパネルのような構造があるのです。パネルの構造は、原子間顕微鏡で明らかになりました。つまりナノスケールの構造です。太陽光を反射するのではなく体内に取り込むギザギザの構造になっています。さらにxanthopterinという物質が光を電気エネルギーに変換している可能性があります。

スズメバチは太陽が出ると活動度が大きく上昇するのですが、それはソーラーパワーによるものだったというわけです。 暑い昼間は、木陰でお昼寝している昆虫が多いと思うのですが、言われてみればスズメバチは炎天下でも元気ですね。それにしても、ソーラーパネルを作り出すまでにどのような進化の過程があったのか教えてほしいものです。またスズメバチが全エネルギーのどれだけを太陽から得ているのでしょうか。スズメバチの生体内で実際に太陽エネルギーがxanthopterinを経て使われているという生理学的な研究が必要です。

http://news.bbc.co.uk/earth/hi/earth_news/newsid_9254000/9254445.stm

この研究はドイツの伝統ある科学雑誌Naturwissenschaftenに発表されました。この雑誌は昔はすべてドイツ語でしたが今は雑誌のタイトルにしかドイツ語がありません。