2021年9月9日木曜日

住む場所で生死が分かれる

東京都の墨田区は第5波の8月における死者、重症者がゼロだったという。

これは墨田区の西塚至 保健所長が昨年から医療機関と話し合って医療体制を整えていたからである。更にワクチン接種を年齢の高い方から行いスピードも早かったことも効いているようだ。この保健所長が、国のコロナ対策のトップだったらと思う。

デルタ変異コロナウイルスの感染拡大とワクチン接種のスピードは時間の競争だった。国によるワクチンの確保と接種のスタートが、あと、ひと月早かったら第5波はこのように大きなピークにはならなかっただろう。オリンピックを開催するのであればワクチン接種を急がねばならないことは誰にもわかっていたはずだ。

コロナ対策は国によっても異なっている。中国は地域封鎖と全員のPCR検査と隔離によって感染の拡大を防いだ。台湾、ニュージーランド、オーストラリアは水際対策を厳格に行って感染拡大を防いだ。一方で、マスクもロックダウンもしないスウェーデンのやり方が話題になった。

日本は空港における対策が厳格ではなかった(抗原検査)ために、変異ウイルスの侵入を防ぐことができなかった。さらにPCR検査の拡充ができなかったことは致命的だった。

日本はこれまでに今後の医療体制を検討して整備する必要があったが、何の準備をしたのだろうか。サッカーチームの監督は負けが続いてその能力に疑問符がつくとすぐに更迭されるが、国のコロナ対策の責任者は5回失敗しても居座っている。 

県によっても状況は異なり、和歌山、島根、鳥取、広島は適切な判断ができた。

要するに、選挙で適切な為政者を選ばないと私たちの生死にも関わるということである。ドイツのメルケル首相はこのように国民が死んでゆくのは耐えられないと心から訴えました。日本の政治の責任者は国民の死を、自宅で医療も受けられずに孤独の内に死んだ方々を悲しんでいるのだろうか。

 

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