2021年2月12日金曜日

(8) これからはワクチンも変異との戦い

英国、南アフリカ、ブラジルで見つかった変異体が注目されていますが、変異はコロナウイルスの感染が広がっている地域ではどこでも起こっています。英国型変異が見つかったのは英国のゲノム解析のコンソーシアムの迅速な解析の成果です。ゲノム解析の数が少ない米国や日本では感染様式に変化する変異が生じていてもすぐにはわからないかもしれません。
 

デンマークでは感染者の半数ほどをゲノム解析しています。感染者のウイルスは変異型に置き換わっているのに感染者が増加していていないという見事なコントルールです。

 
解析結果を早くオープンにして感染状況と照らし合わせることが必要です。日本では英国の変異体が見つかった地域を集中的に調べているようですが、その結果が出る頃には別の地域に広がっているかもしれません。

英国型変異
B.1.1.7の配列がオープンになった時点で、プライマーを設計して変異を見分ける条件を設定するのは1週間ほどでできたはずです。PCRでスクリーニングして変異型が確定されたサンプルのゲノム配列を決めて確認すればよいでしょう。サンプリングしてからゲノム配列を決めるまでに何日がかかるかが重要です。

 

 追加  2021.02. 18

Pfizer/BioNTechとModernaのワクチンは、英国と南アフリカの変異ウイルスの対してもおそらく有効であることを示す論文が出ました。

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