2021年2月11日木曜日

ジェンダー格差の問題を考える

今回の差別発言を報じた欧米の新聞のタイトルです。


Meetings with women 'take so much time,' says Japan Olympics chief
Tokyo Olympics Chief Suggests Limits for Women at Meetings
Tokyo Olympics chief sparks sexism row after ‘annoying’ women remark
Tokyo 2020 president sparks backlash after suggesting women talk too much in meetings
Tokyo Olympics president Yoshiro Mori causes stir with sexist complaint


このように世界的に話題となりましたが、当人は発言を撤回、謝罪したそうで、ほとぼりが冷めるのを待つのかと思いましたが辞任するようです。日本は変わるのでしょうか?若手の女性がなれば希望はあったでしょうか?簡単には変わらないと思います。


森さんも自分の正直な発言の何が問題なのかもちゃんと理解できていないかもしれません。そもそも問題の委員会が意見を出して議論して決める場ではなく、既に根回されたことを形式的に承認するだけだったかもしれません。そのような場での女性の意見は邪魔でしかなかったでしょう。

この問題は森さん個人の問題だけではなく、深刻な男女不平等が蔓延る日本の問題です。日本の男女平等についての世界ランキングは下から数えるとすぐに出てきます。その世界経済フォーラム(WEF)の報告資料をざっと読んでみました。とてもよく出来た文書で、日本の状況の深刻さがわかりました(Global Gender Gap Report 2020)。国ごとの評価も書いてあり日本は改善があまり見られないという指摘は痛いですね。

今回の森発言はWEFのランキングからすれば驚く発言ではないでしょう。政治家から「女性に参政権を与えたのが最大の失敗だった」という発言が出てくる国です。その世代の多くの政治家の考えを改めさせるのはまず無理だと思います。問題は若い世代が古い日本の考えからどれほど自由になっているかです。

今回の騒動は、男女不平等の日本の深刻な現実を明るみにしたという意義があります。日本は男女平等の現状を変革して行くには長期の計画が必要でしょう。そして、足元からの行動が必要ですね。我が家ではほとんどの家事を平等に負担しています。

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