2021年1月16日土曜日

新型コロナウイルスを考える(3)中国製ワクチン CoronaVac(Shinovac)

ワクチンを注射している場面を見る毎日ですね。イスラエルにおける接種が先行しています。

中国製のワクチンの接種がいくつかの国で始まっているというニュースを聞いて調べてみた。ShinovacとShinopharmという二つの会社があり、後者は国営企業だ。両会社は古典的な手法である不活性化したウイルスをワクチンとしている。ファイザーやモデナのワクチンはそれぞれ、-80 ℃、-20℃に保存する必要があるが、中国のワクチンは冷蔵庫に保存できる。このことは発達途上国にとってはたいへん好ましい。また、古典的な手法で作製されていることは安心できる点である。ファイザーやモデナのワクチンは人類初めての使用であるから。

Shinovacのワクチンは最終安全性テストの結果を待たないで、緊急利用ということで接種が世界各国で始まっている。

効果についてのデータはまだ出揃っていないが、ファーザーのワクチンと比べると随分低い値ながら効果があることが分かっている。どれほど免疫が持続するかはまだわからない。ファイザーやモデナのワクチンは、スパイクタンパク質という特定の抗原に対する抗体が体内でできるが、中国のワクチンの場合は、ウイルスのすべてのタンパク質に対する抗体が体内でできるという違いがある。

中国は、間違いなくすごいスピードで大量生産して安価に提供するだろうから、これから接種する国がアフリカ、中近東で増えていくだろう。すでに、ブラジル、インドネシア、トルコ、マレーシア、フィリピン、シンガポールが契約しているという。

50種類以上のワクチンが現在開発途上にある。最終的にどのワクチンがメジャーになるのだろうか?

日本でもワクチンの開発が行われているが、スピードにおいて英国、ドイツ、米国、中国、インドに完全に遅れを取っている。

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