2022年2月5日土曜日

2歳の子にマスクをさせるのは不可能です!

昨日、夜7時のNHKニュースを見ていたら「2歳以上の子供たちはマスクを」といった後に、訂正がありますとなって「マスク着用を推奨」になった。政府の分科会で決めたらしい。

その前の2月3日に全国知事会が厚労省に要望したそうだ。

とするならば、この国のすべての指導者たちがどこまで無能であることか。誰一人としてそれは無理ですよと助言できる人がいなかったのか。


小学校での感染対策もニュースに出ていたが、今になって考えたわけだ。これは昨年の春からアドバイスしておくべきであった。

保育園、幼稚園での感染対策は難しい。幼児が感染した場合、無症状が多いことが知られている。症状がでる場合は、発熱と咳だろうが、コロナでない場合も多いだろう。

考えられる対策は検査を行うことだ。唾液を用いた抗原検査が迅速で良い。検査を週2回でも行えばウイルス量が多い子を見つけることができるだろう。(しかし、キットが不足していて実行できない。)

陽性であった場合は、幼児以外の者が常時KF94マスクをして換気に注意することが考えられる。幼児を隔離することは不可能だ。欧米の様に幼児が一人で寝る様になっていれば別だが。

幼児のマスク着用は、さまざまな面で弊害があり推奨すべきでないと思う。そもそも、2歳の子にマスクをさせるとすぐに外すだろう。

2022年2月2日水曜日

感染対策について思うこと(2)

✳️ 国立感染研が1月13日に公表した変異株オミクロン株に関する第6報には「現段階でエアロゾル感染を疑う事例の頻度の明らかな増加は確認されず、従来通り感染経路は主に飛沫感染と、接触感染と考えられた」とあり驚いた。これは世界の科学的な見解と異なり誤りである。このような見解を出しているので、社会では意味がない感染対策がいつまでも行われている。感染研の研究者は研究論文を読んでいないようだ。

✳️ 昨日、体育館でのワクチンを受けに行った。多くの人が働いていてご苦労さんだと思ったが、椅子に座っている人が立ち上がった後に座席をエタノール消毒していた。衣服にウイルスが付着していて座席に残り、つぎに座った人の服についてそれが接触感染を引き起こすことを心配しているが、その可能性はほとんどない。飲食店でもテーブルの上などをエタノール消毒しているが同様である。エタノールも人の労力もまったくの無駄である。ついでに言えば体温計はほとんどの家庭にあるので、自分で測って記入してくればよい。発熱があれば接種を延期すればよい。会場で使われていた赤外線の体温計では正確に体温測定ができないことがある。それに2回も体温測定をしていた。

✳️ 最初の2回のワクチン接種は病院で行ったが、接種後の待機を除いて待ち時間はなかった。集団接種は時間が掛かり、医師の問診があったが実に形式だけで数秒で終わった。長時間拘束される医師は報酬に見合う仕事をしているのかなと思った。

✳️ オミクロンが出てきた頃、このウイルスは弱毒化しており普通の風邪と変わらない、インフルエンザと同じレベルだという言説を何度も聞いた。そう言っていた人は、今の状況を見て同じことを言うだろうか。 調べてみたら、ある方は今も同じ発言をしていた。今日報道されていたデンマークのようにすぐに規制を解除せよと言っている人もいた。そのように言う人には事実の科学的な思考がなく、単に希望を述べているに過ぎない。デンマークは科学的根拠によって感染対策を取っている。高齢者の94%が3回目接種済みで全体でも60%を超えており、医療体制も検査体制もしっかりしている。

✳️  日本の3回目のブースター接種は遅れているので、今回の感染の波を早期に抑えることはできないだろう。接種がこれほど遅れたのはなぜだ。

✳️ PCRの陽性率が全国的に非常に高く、31日の福岡県は36.5%だった。検査を受けた人は感染の疑いがある人であるが、発表されている毎日の感染者数は、実際の感染者のごく一部だろう。

欧州におけるコロナ規制撤廃はどれだけ続くか?

英国、デンマーク、スペイン、フィンランド、フランスでは、国によってやり方が異なるが、新型コロナの規制を解除する。これらの国ではワクチンの3回目接種が40%を超えている。ドイツも超えているが、少し慎重のようだ。日本がそれに倣うのはまだ早い。完全な規制撤廃で感染者の減少がどのようなカーブを描くかはわからない。もし上手くいけば、一時的でも制限を撤廃することは、次の変異ウイルスの出現に備えるための準備になるだろう。


日本では昨年の10〜12月の3ヶ月は感染が抑えられていた。欧州の規制撤廃がどれだけ継続できるかはわからない。
新たな変異がすぐに生じなければワクチンの効果は半年ほどはあるだろう。

ただ、これで終わりではないだろう。ブースター接種による免疫も徐々に低下するので重症化予防効果も失われていく。次の感染の大きな波が生じないようにする対策が必要ではないか。新たな変異ウイルスに対しても有効な万能ワクチンの開発にはあと数年かかるという。

もう一つ理解しておく必要があるのは、新型コロナに対しては集団免疫は成立しないことである。自然に感染してできる免疫は弱くて、次の感染を防ぐことはできない。  

ワクチンの3回目接種の進行状況 日本はなぜこれほど遅いのか?

2022年1月29日土曜日

感染対策について思うこと(1)

日本でワクチン2回接種のデジタル証明が発行できるようになった時にはワクチンの有効性が低下している。役に立たない。欧州では、接種完了後9カ月以内に追加接種をしない場合、ワクチン証明書は無効になる。

3回目のワクチンにしても半年後には効果が低下するだろうし、イスラエルのように4回目を接種してもそれで終わりではない。

政府は相変わらず「まん延防止」を発令しているが、それによって感染が抑えられる効果は少ないだろう。飲食店の認証の判断基準もおかしい。無症状の感染者、濃厚接触者が通常と同じように行動していても感染がおこらないようにすることは可能ではないか。全員がN95/KF94マスクをして換気をすることである。

 留学生の入国を認めないことによる”国益”の低下を回復するには何年かかるのだろう。

マスコミは、感染者数の増減を毎日熱心に伝えているが、それによって国民が怖れ、行動が影響されることが日本の主な感染対策になっているのではないか。

抗原検査はPCRより著しく感度が低いが、ウイルス量が多い感染者を見つけ出すことはできる。自宅で短時間でできるという利点がある。薬局で無料で配布するなどして陽性者の隔離に役立てられるのに不足しているという。

 海外で各社の抗原検査キットを調べたところ、オミクロンを感度よく検出できないキットがあったという、日本で出回っているのは大丈夫だろうか。


2022年1月27日木曜日

long COVID: 新型コロナの後遺症

新型コロナの後遺症は深刻な問題です。普通の風邪やインフルエンザでは後遺症はほとんどありません。コロナに感染した人(中には無症状の人も)の30%ほどに後遺症がある。後遺症はしばらく経たないとわからないく、診断も簡単ではなく治療する方法もわかっていない。


イスラエルの3,000人のコロナ感染者を調べた結果が公開論文になった。
ワクチンを接種していた人は接種していなかった人と比べて、54%から68%、後遺症(頭痛、疲労感、筋肉痛)の症状が少なかった。2020年の5月から昨年の11月の間のデータだから主にデルタ変異によるものだろう。

 ワクチンによって後遺症が半分以下になる予防効果がある。感染を避けるのが賢明だ。おそらくワクチンの効果は接種後に低下してゆくのだろう。

オミクロン感染に後遺症があるのか、ワクチンが有効であるかはまだわからないが、少ないがあると思っていたほうがよい。

2022年1月22日土曜日

 Covid 希望的観測?

スペイン、英国、フランス、オランダがコロナ対策の制限を解除して普通の生活に戻ろうとしている。解除の仕方は国によって違うが、感染がピークを過ぎて、ワクチンの効果により重症者が少ないことを理由にしている。フランスはワクチンパスポートを使いながら2月から徐々に緩和してゆく。英国は一斉に解除することを考えているがそれは危険である。リバウンドが起こるかもしれないから。

これらの国では3回目のワクチン接種が40%を超えているのが解除のひとつの根拠だろう。ブースター接種によって抗体のレベルがかなり高くなることがわかっている(下図)のでオミクロンに対しても感染予防効果があることが期待される。

 しかし、その効果は次第に減衰してゆく。T細胞による重症化予防効果がどれだけ続くかはわかっていない。イタリアのデータによると重症化予防効果も半年で半分になるという。

4つのカラムは、左からwuhan, omicron, beta,deltaの変異ウイルスのスパイクタンパク質に対する抗体結合力を縦軸で示している。左は2回接種後21日目、右は3回接種後1月後のデータ。ブースター接種後はオミクロンに対する結合は他の変異と変わらないほど高くなっている。ワクチンはファイザーのものでwuhanのウイルスの遺伝情報に基づいて作られている。

 
昨夏の日本のデルタ感染の時は2回目のワクチン接種の速度とタイミングによって8月末から感染が収まったが、現在の3回目接種のスピードは遅いのでオミクロンの波が落ち着くには時間がかかるかだろう。
 

オミクロンに感染する人が多く出ると思われるが、その免疫がどれほど感染を防ぐうえで有効で、これだけ持続するかも関わってくる。さらに新たに生じる変異ウイルスに対してどれほど有効かも問題です。

希望的な予測としては4月になれば日本でも欧州でも一旦は感染が収まる。

これまで、感染の波ごとに新しい変異ウイルスが広がったが、つぎのウイルスが出てくるには少し時間があるだろう。

オミクロン用のワクチンがもうすぐできるというが、できたときには不要になっているかもしれない。それより、どのような変異にも有効なワクチンの開発が急務である。

2022年1月10日月曜日

弱毒化したオミクロンでパンデミックは終わるのか?

 「オミクロン変異は普通の風邪ウイルスになったので何も感染対策など要らない。むしろオミクロン感染を広げることがよい。インフルエンザより死亡率が低い。マスコミは感染者数を毎日報道して恐怖心を煽っているだけだ」という人々がいます。

国民の恐怖心が過剰であるのは同感ですが、問題は正しい感染対策が取られていないことです。感染者がいてもエアロゾル感染が起こらないようにする対策が必要です。換気が悪い空間でマスクをしないで長い時間発声する状況を作らないことが肝要です。今の問題は換気をすると寒くなることです。

オミクロンの感染は上気道だけに留まり肺炎をおこさなく、誰もが数日で回復して入院する必要がないのであれば朗報です。オミクロンが広がることでデルタが駆逐されるからです。ただ、重症化の可能性がどれほど減少したかが重要です。感染者の急上昇は医療的にも社会的にも影響が大きいので季節性のインフルエンザとは状況が異なります。


新型コロナは風邪ウイルスにすぎないとの主張は当初からありました。デルタまでについては完全に誤りでした。オミクロンについてはこのように断定するのはまだ早急です。

弱くなったことを示す実験データも複数報告されています。ハムスターなどの動物を使った実験に加えてヒトの肺組織を使った実験もあり、肺でのウイルス増殖が弱くなっています。もし、これらの結果が正しければよいのですがやはり人のデータが必要です。

オミクロンの弱毒化は、オミクロンの感染が早く始まった南アフリカと英国の状況に基づいています。実際、これらの国では、人々の病状は軽くて入院が必要な人は少ないです。しかし、それはワクチン接種や、デルタウイルスに感染して獲得した免疫の働きによるのかもしれません。英国では90%以上の人が抗体を持っていました。南アフリカはワクチンの接種率は低いですが感染した人はかなり多いと思われます。

オミクロンの感染者は20歳代などの若い世代が多いです。重症化するのは高齢で肥満、糖尿病などの持病がある方が多いことがわかっています。若い人は重症化しにくいです。しかし、日本のワクチン接種率が80%の手前で横ばいになっていますので接種していない12歳以下の子供たちの感染は危険です。
 

カナダで新生児、幼児の感染が報道されています。おそらく普通の風邪のコロナウイルスに感染したことがなく、その免疫が働かないので重症化するかもしれません。ニューヨークでも12歳以下の子供の入院数が増加していると報告されています。日本では子供へのワクチン接種が行われていません。


死亡者が出てくるのはもうしばらく経ってからですから1月末のデータを見る必要があります。先日、南アフリカ、英国で死亡者が上昇しているというデータが出てきました。



パンデミックは今年で終わると述べている人もいますが、これも希望的観測であって根拠がありません。新たな変異ウイルスは世界中ですでに生じていてオミクロンに取って変わる機会を狙っています。例えば、デルタとオミクロンの同時感染によって両者のハイブリッドが生じています*。オミクロンが生じた想定外の系譜をみると、どのような変異が今後起こるかは予測できません。感染者が増えるほど変異の数が増えて行きます。

*これは遺伝子配列を決定する操作でのエラーによると思われ、データが削除された。2022.1.13



omicronはデルタなどの系譜からでなく初期のウイルスから派生している