2022年1月22日土曜日

 Covid 希望的観測?

スペイン、英国、フランス、オランダがコロナ対策の制限を解除して普通の生活に戻ろうとしている。解除の仕方は国によって違うが、感染がピークを過ぎて、ワクチンの効果により重症者が少ないことを理由にしている。フランスはワクチンパスポートを使いながら2月から徐々に緩和してゆく。英国は一斉に解除することを考えているがそれは危険である。リバウンドが起こるかもしれないから。

これらの国では3回目のワクチン接種が40%を超えているのが解除のひとつの根拠だろう。ブースター接種によって抗体のレベルがかなり高くなることがわかっている(下図)のでオミクロンに対しても感染予防効果があることが期待される。

 しかし、その効果は次第に減衰してゆく。T細胞による重症化予防効果がどれだけ続くかはわかっていない。イタリアのデータによると重症化予防効果も半年で半分になるという。

4つのカラムは、左からwuhan, omicron, beta,deltaの変異ウイルスのスパイクタンパク質に対する抗体結合力を縦軸で示している。左は2回接種後21日目、右は3回接種後1月後のデータ。ブースター接種後はオミクロンに対する結合は他の変異と変わらないほど高くなっている。ワクチンはファイザーのものでwuhanのウイルスの遺伝情報に基づいて作られている。

 
昨夏の日本のデルタ感染の時は2回目のワクチン接種の速度とタイミングによって8月末から感染が収まったが、現在の3回目接種のスピードは遅いのでオミクロンの波が落ち着くには時間がかかるかだろう。
 

オミクロンに感染する人が多く出ると思われるが、その免疫がどれほど感染を防ぐうえで有効で、これだけ持続するかも関わってくる。さらに新たに生じる変異ウイルスに対してどれほど有効かも問題です。

希望的な予測としては4月になれば日本でも欧州でも一旦は感染が収まる。

これまで、感染の波ごとに新しい変異ウイルスが広がったが、つぎのウイルスが出てくるには少し時間があるだろう。

オミクロン用のワクチンがもうすぐできるというが、できたときには不要になっているかもしれない。それより、どのような変異にも有効なワクチンの開発が急務である。

0 件のコメント: