2022年7月1日金曜日

第7波 Omicron BA.5 (22B)

 

上のグラフはオミクロンの変異ウイルスが日本でどのように置き換わってきたかを示しています。今年の2月はBA.1(緑)がメインでしたが、BA.2(紫)に置き換わった。そして今、BA.5(水色)が増え始めています。BA.1/BA.2と同じ速度で置き換わるとすると8月にはBA.5がメインになっているでしょう。BA.5で深刻な問題は、ワクチンの免疫による防御が弱くなっていることです。そのため感染者が急増する可能性があります。重症化の程度はBA.1/BA.2と変わらないと意見と、強いという意見があり安心はできません。感染者の総数によっても違うでしょう。

 

新型コロナウイルス(SARS-Cov-1) がどのように進化してきたかの系統図。一番右上の朱色の丸がBA.4, BA.5を示します。このように変異を繰り返して進化しているので、今後、どのような変異が出てくるのは予測できません。人間が感染を広めるほど変異が多くなってゆきます。コロナウイルスを長期間に渡って体内に保持している例が見つかっており、その場合、変異のチャンスが増すことになります。一人の人の体内でも変異が起こるので、多様な(免疫を回避する)変異ウイルスが生じる可能性があります。

世界中でどの種類の変異ウイルスの感染が広がっているかの地図。米国でのBA.4, BA.5の割合が多い。

このようなリアルタイムのデータは、ウイルスの遺伝情報の解読によって得られています。今から20年は、このように早く知ることができなかったデータです。

出典

nextstrain

GISAI による

BAは何の略号なのと訊かれました。通し番号です。

ウイルスは変異を繰り返しているので、新しい変異が見つかると分類するために
 A to Zで命名します。Zまで行くと次は、AA to AZ, BA to BZです。BAが感染力が強く感染を広げて、BA1から始まって、BA2、BA4とBA5変異したわけです。数字はBA.2.75のようにも追加されて行きます。

デルタまでは大きく変異した新たな変異ウイルスが新しい感染を引き起こしてきたのですが、オミクロンの場合は、オミクロンから派生した変異が感染を引き起こすことができるという別の戦略が出てきたわけです。人間の免疫から逃避する方向に進化しています。

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