2021年10月10日日曜日

新型コロナは高血糖を引き起こす

新型コロナウイルスSARS-CoV2がこれからどうなるかを皆が案じている。現行のワクチンの効果が低下し、さらに深刻な病状を引く起こす変異が生じる可能性もある。 望ましい可能性として、COVID-19は季節性の普通の風邪ウイルスになると予言する人がいる。しかし、SARS-CoV2は風邪ウイルスではないので、その予言は当たらないだろう。

SARS-CoV2ウイルスは、ACE2というタンパク質を侵入の手掛かりとしている。ACE2は肺の細胞だけでなく多くの種類の細胞で発現している。脂肪細胞にウイルスが侵入すると、脂肪細胞を制御をしている分子が阻害され、インシュリンによる血糖レベルの調節ができなくなり高血糖になる。(ただし、脂肪細胞のACE2の発現はそれほど高くないのは謎である。)肥満、糖尿病の人がCOVID-19のハイリスクグループである理由はここにある。

肥満でない人も感染によって高血糖になることがあるという。そしてコロナから恢復しても糖尿病を発症することもある。

SARS-CoV2は、脳細胞にも損傷を与え脳の機能に後遺症をもたらすことも知られている。このように多様な影響を与える SARS-CoV2が、呼吸器だけの風邪ウイルスになるとは考えられない。 



Hyperglycemia in acute COVID-19 is characterized by insulin resistance and adipose tissue infectivity by SARS-CoV-2


Cell Metabolism
Available online 16 September 2021


 

 

*感染して入院している人を調べたら多くの人の血糖レベルが高かったので糖尿病の人が感染のリスクグループであるという記事があったが、感染によって糖尿病になることが考慮されていない可能性がある。

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