2010年9月22日水曜日

学術集会さまざま(1)

研究に関する集まりには、学会、シンポジウム、班会議などがある。研究者はそれぞれの専門によって所属する学会が異なるが、通常複数の学会に所属している。私が入っているのは、遺伝学会、生物物理学会、動物学会、比較生理生化学会、味と匂学会、分子生物学会、時間生物学学会である。この中には退会したい学会もあるが惰性で入ったままである。昔は年に2つほどの学会で発表をしていたことを思いだす。

最近の当研究室の院生が入って発表している学会は分子生物学会と味と匂学会だろう。隔年に開催されるショウジョウバエ研究集会にも参加している。これは年会費がなくだれでも参加発表ができるが、通常の学会は年会費を支払わないと発表できない。

海外では、米国のCold Spring Harbor(CSH)とヨーロッパで交互に隔年で開催される集会は「ショウジョウバエの神経生物学」に特化した集まりであり、参加する価値がある。共に200人以上の参加者がある。CSHは米国の参加者が多い。日本の学会では、例えば動物学会だとショウジョウバエの神経・行動に関する発表は数えるほどしないが、この海外の集会では200題以上の発表がある。日本のショウジョウバエ研究集会でも行動に関する発表は数十もない。当研究室では、こらら欧米の2つの集会で発表することを勧めており、これまで多くの人が出かけている。その場合、できるだけ一人で行かせるようにしている。

米国とヨーロッパの集会は明確に雰囲気が異なる。 Cold Spring Harborの会合は、たいへんレベルが高く、ほとんどがすでに有名雑誌に投稿済みの研究が発表される。講演は希望演題から選ばれ、朝から夕食後の夜10時まで発表が続く。Cold Spring Harbor研究所はニューヨークの郊外の別荘があるような隔離された場所にあり、宿舎はほとんどが共同でデリバリー食材の食事は味気ない。ただ、最後の夜のディナーのロブスターは食べ応えがある。私はたぶん4回ほど出席して2回講演した。

ヨーロッパの集会Neuroflyは、毎回違う都市で開催され近年の場所をあげると、マンチェスター(英)、ヴュルツブルク(独)、ルーベン(ベルギー)、ディジョン(仏)である。CSHのようにピリピリした雰囲気はあまりなく、演題の雰囲気も少し違うし、それぞれの町での滞在を楽しむこともできる。

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