日本では3割ほどの人がコロナに感染したという昨年のデータがあります。第8波を経過した現在のデータはわかっていませんが、海外の8割という割合には達していないと思われます。
であるなら、ワクチンだけの免疫はハイブリッド免疫よりも弱いので、欧米のように感染対策を撤廃するのは賢明ではありません。一方で、ワクチンを接種してから自然感染するのが良いかと言えば、ワクチンによって後遺症の発生が完全に抑制されるわけではないので必ずしも勧められません。後遺症は、心臓、肺、脳などについての病状の拡大、死亡の上昇によってこれから見えてきます。またハイブリッド免疫でも再感染する場合もあります。
欧米では、日本よりはるかに多い死亡者と後遺症を持つ人の犠牲を伴って、ハイブリッド免疫が成立しているのです。日本では第8波の死亡者がこれまでで一番多く、そのほとんどは高齢者です。
今後は年に1回のワクチン接種が必要だと思われます。加えて、鼻腔へのスプレー式のワクチンが感染拡大の予防に有効です。
「コロナは終わった」「コロナは普通の風邪になった」というのは、科学的に間違っています。