2013年5月22日水曜日

LeeuwenhoekとVermeer 2013-5

ドイツから帰国する日はケルンからフランクフルトへ移動しなければいけなかったが、フランクフルト空港での待ち時間に余裕があった。ネットでフランクフルトの情報を調べていたらシュテーデル美術館にフェルメールの「地理学者」があることがわかり行くことにした。

フランクフルトからボンに来たときはライン川沿いを2時間ほどかけて車窓を楽しんだが、ドイツ新幹線ICEだと別のルートを走り1時間もかからなかった。これまで何度も来たなつかしいフランクフルト空港駅に着いて、帰国便のターミナル2で荷物を預け、Sバーンでフランクフルト中央駅に行く。ところが、Sバーンの乗り場がわからず少し時間を無駄にした。ターミナル1に移動しなくてはいけなかった。次に、電車、バスが乗り放題で美術館の料金が半額になるwelcome cardの売り場がインフォメーションの窓口だけで、そこを見つけるにも時間を要してしまった。

シュテーデル美術館はマイン川岸にあり駅から歩いても行ける距離だった。こじんまりとした美術館だが、粒よりの作品の額がどちらかといえば無造作に並べてある。 このような絵画が日本に来ると、近づけないように柵が設けられ入場者が溢れるであろうが、ここでは人はまばらで何の柵もなく、写真撮影もOKである。ゆったりと独り占めして観ることができた。







 フェルメールの「地理学者」もただ並べているだけで特別扱いはされていない。昔、ルーブルでフェルメールの「天文学者」を観たが両者は同じ構図である。窓からの光に浮かび上がる地図を前にしてコンパ スを持った地理学者が目を凝らしている。彼が着ているのは日本の羽織である。棚の上の地球儀は誰が作ったのかもわかっている。私がこの絵画を観たかった理由は、このモデルの男性は顕微鏡観察で有名なレーウェンフックだという話を読んだことがあったからだった。レーウェンフックとフェルメールは共にオランダのデルフトの生まれで知り合いであったのである。

美術館を歩いていると驚きの発見があった。この絵画である。ケルンで滞在したホテルは新しいデザイナーズホテルだったが、部屋の机の横の支柱に掲げられていたのがこの絵画の複製だったからである。彼女に見つめられて数日間寝ていて、いったい誰の絵だろうか不思議に思っていたが、謎がとけた。イタリアの画家Pontormoの1540年頃の作品だった。





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