2011年8月6日土曜日

フランスとドイツ


2006年からそれまでのフランスに加えてドイツに毎年行っている。その回数は9回にもなった。当初は、ヴュルツブルク↑(Würzburg)でここ数年はミュンヘンである。Würzburgはロマン街道の起点の古都である。Würzburg大学にはHeisenberg先生がいて昔から行きたいと思っていたがその機会がなかった。彼が定年で大学を去る前の数年の間に訪問できてよかった。ミュンヘンは、郊外のマックス・プランク研究所に行っている。どちらでも毎回2週間ほど滞在して実験を行っていた。

ドイツに行くようになりフランスとの違いを発見した。まず、ドイツの鉄道、列車は日本と同じように時刻表通りに動いていることである。突然の車両故障によるトラブルやストもない。ドイツではすべての交通手段が堅実な雰囲気である。タクシーがベンツであるように。

ミュンヘンでフランス人と連れ立ってドイツ料理のレストランに行ったときの発見。フランス人はドイツ語のメニューを見てもほとんどわからないのだ。フランス人にとってドイツは外国であり、フランス語とドイツ語は全く異なる言語であるという当たり前の事実を身を持って知った。食事の食べ方においてもフランス人はそろってメインディシュの皿をパンできれいに拭っていた。またデザートは欠くことができないことであることも。彼がレストランを見回してフランスではありえない光景があると言った。隣に年配の8人の男性がテーブルを囲んでいたのである。何の集まりかしらないけどフランスでは奥さんを家において男だけがレストランに出かけることはないという。

フランス同様にドイツには残っている地方色がある。日本では大都市に行けば、いや中規模の都市でも、全国にどこにでもあるチェーン店がある。札幌でも九州の焼酎が飲める。古都ヴュルツブルクには昔ながらのワイン酒場やビール酒場が数えきれいほどあるが、そこのメニューにあるビールやワインの銘柄の多くはここでしか飲めないものである。この地方の↓フランケンワインがとてもおいしいことも驚きの発見であった。ドイツでも全国規模の銘柄もあるが、地方色が強いのである。料理についても決して同じではない。ヴュルツブルクのfederweiser↓(発酵が始まったばかりのワインで秋口にだけ飲める)は他の都市は出回っていないのだろう。ミュンヘンのそれは、イタリアやオーストリアからのものが多いという。ミュンヘンにも数は少ないがワイン酒場やビール酒場がある。一方で、若い人は新しい雰囲気の店に行くことが多いという。