2018年11月19日月曜日

インドから来た院生

私が座っている場所から見える窓の外の風景
インドのバンガロールにある研究所InStemのラボと共同研究をしている関係で、相手ラボのマスターの学生を2週間ドイツで実験指導することになっていました。その計画は2月にインドに行ったときに決まっていました。

今年の3月にはデリー近郊の研究所の院生を名大で実験指導をしました。退官後にこのように、他の研究者のための手助けができることはとても嬉しいことです。来週にはフランスに行って実験指導をします。海外ではこのようなことを行う垣根が低いと思います。

彼はバンガロールからムンバイに飛びましたが、そこからフランクフルト行きの便に搭乗することができませんでした。なぜなら、前日にゲットしたビザが有効になる日付が1日遅かったからです。ところが翌日の便はなくて、ムンバイに2泊してからドイツに入国できました。彼にとって海外は生まれて初めてで、さらに飛行機に乗ったのも初体験でした。


そのことを聞いて私が大学院生の時に米国に行った時のことを思い出しました。東京の米国大使館で査証を貰ったと思います。警備が厳しかった成田空港に入り、中華航空の米国行きに乗ったのが人生初めての飛行機で、離陸の時に手に汗を握る感じだった。もう着いたのかと思って外を見ると目がさめるように美しい青い海が見えて飛行機を降りた。ホノルル乗り継ぎ便だったのである。緊張して入国審査を受けたことをその時の情景共に覚えている。良き先輩に誘われてUCLAのラボに2週間ほど滞在した初めての海外旅行だった。


2週間という限られた期間でデータを出さないといけないので彼は土日も実験だった。彼はとても頭の回転が早く手も良く動く。私がこれまで接して来た学生の中でもトップレベル!実験データをエクセルでまとめてパワポファイルで持って来たが、データの計算方法が間違っていたので指摘すると15分後に訂正して持って来た。普通の人だと絶対に30分はかかる作業だ!

彼はインドの南部の出身である。インドでは20以上の異なる言語が話されているが、彼の出身はタミル語の地方である。バンガロールの研究所で多くの院生はヒンディー語を話すが彼はさっぱりわからないと言っていた。ヒンディー語がインドの中部、北部で話されるメジャーな言語である。

2週間の滞在で、4種類の実験手法を伝授、指導して大凡の結果が出てよかったです。彼も有意義な体験だったと感謝してくれました。



インドへのお土産にチョコを買いたいというのでスーパーに案内し、ドイツのチョコがどれかを教えてあげました。ドイツのスパーは特にクリスマスの時期なので、いたるところにチョコ売り場があります。ドイツのチョコは種類が多すぎて選ぶのに困ります。もっともポピュラーなmilkaを推しました。レジで板チョコが大量に並べられ合計7000円ほどでした!友達が多いのだそうです。



 



この1週間でマグデブイルグはとても寒くなり、最高温度は10℃以下、最低は零下で霜が降りています。ドイツの冬を体験するのもいいなと思っています。日照時間も短くなってきました。朝ゲスハウスを出るときにはまだ暗く、帰る時にはすでに真っ暗です。ビタミンD不足にならないように紫外線にあたる必要がありますね。



0 件のコメント: